
CD Singles 刑事
DO7C-1002
- 刑事
徹夜続きの捜査の途中で 生まれた息子が今日旅に出るという
ほとんど会話もないまま暮らした 妻もいつしか年老いたことにさえ気付かず
自分の咳で目覚めた夜の 煙草の匂いが染みついた仮眠室
ツィードの上着を布団がわりに 少し痛む肘に掌をあててみた一人
正義という名前の為に 家族を犠牲にしてきたこの俺が
子供の為に法を犯した 犯人を責められるだろうか
彼の手首に手錠をかけても 心に手錠はかけられない休みもとらず働き続けた 古いタイプの刑事と噂された
それを誇りに頑張り通した 仕事より大切なものなどないはずと思ってた
みぞれ混じりの張り込みの中で 犯人の家庭の窓の灯りが何故か
うらやましく見えたその時感じた このまま刑事でいつづけることなどもうできない
正義という名前の為に 家族を犠牲にしてきたこの俺が
子供の為に法を犯した 犯人を責められるだろうか
彼の手首に手錠をかけても 心に手錠はかけられない辞表を胸にタクシ-に乗った 旅立つ息子の背中が見たくて
みぞれは雪にいつしか変わり 刑事は一人の年老いた父親に変わった
- マイ・ボーイ
My Boy いつの日か この手を離れて
大空に逃げてゆく時は 黙っておゆき
My Boy さよならの言葉はいらない
心のおもむくままに 駆けてゆけばいいおまえがこの世に生れた あの日の空は
いつまでも 瞳の中にやきついて 消えないからMy Boy ふしくれたこの手で 今おまえの
そのほほに 触れておこう
おまえが気付かぬうちにMy Boy この胸の熱い高なりを
おまえに伝える法はないけれど 感じておくれ
My Boy この胸を力の限りに
その足で蹴って飛び上がれ あの日のあの空へ私はおまえのためだけに 生きてはいない
自分のために生きてそして 愛する人のためにMy Boy 傷つくことを恐れちゃいけない
つらくなった時は この空の青さを信じればいい私がこの世に生れた その日の空を
私の父もきっと忘れず 生きていたにちがいないMy Boy いつの日か この手を離れて
大空に逃げてゆく時は 黙っておゆき私がそうしたように 逃げておゆき